「花育」の現場にて　2011

「くらしの魔法学校」さんの後援のおかげで、新年度初日に小学生の花育教室を開催することができました。千里山周辺の8名のきゃぴきゃぴ仲良しさんが参加です。食育のベリーさんには多大なご協力をいただき、当日にいたっても完璧なお手伝いをいただきまして本当に感謝いたします。

もくもくと一生懸命熱中して作業する子どもたちだけをみると分からないことでしたが、後ほどのお母さまからのメールでは、このところの震災関係の暗いニュースで、精神的にかなり参っていた子もいたようでした。少しでもお花で癒されたならよかったです。

阪神大震災の時も、被災地以外では被災経験を話すのをはばかる気持ち、被災地内でも被害の違いで話せないと思うこともありました。同じ立場の人にだけつらさや大変さを話すことができたように思います。話すことでストレスが発散できるように思うのですが、話すということも聴くと言う事も、実際には難しいことです。

芦屋のシルバーの方々は、16年前阪神大震災を経験されています。大変な記憶なのであまり思い出したくないかもしれませんが、あえてお聞きしましたら、重い口をあけて、「大変でした。」「水をくみにいったなあ・・・」とぽつり・・・

今回の震災の被災地の方々に応援メッセージをお願いしますと書いていただきましたが、いつものように会話が弾むことは無く、「軽く文字にはできない」とおっしゃる方もおられました。経験されて乗り越えられて来られた方々だけに重い言葉です。

アレンジの作品は、今回も型にはまることなくのびやかにつくられ、お写真の後も、「ありがとう」「ありがとう」の言葉が自然と出てくる皆さんです。

「今日のお昼は何でしたか？」と聞いたら「さて、何でしたっけ？」「忘れた」と皆さんおっしゃってました。でもお雛様のイメージでお花をアレンジし、完成した作品を前にしてのおしゃべりでは、どんどんいろんなお雛様の思い出が出てきました。

「しろい飲み物のんだわ。」「ちらし寿司食べたね。」「お雛様を出したり片付けたりするのをお母さんめんどくさいって言ってたわ。」とすっかり少女に戻ったかのような感じです。そのうち「あかりをつけましょぼんぼりに♪・・・」と大合唱がはじまりさいごまで歌い切りました♪

いつも皆さんに元気をもらっている私です。ありがとう！

幼児親子の教室では、バレンタインのイメージでまずは、ハートの型の器をデコレーションです。布や、シール、毛糸などで飾っていよいよお花のアレンジ。今日ははじめてお花をできるだけ短く使ってハート型にそってアレンジしていきます。いつもの長さも形もお花の選択も、すべて自由にしていたのと比べて、今回はお花のｶｯﾄやにもお母さんの手助けが沢山要りましたが、みんながんばりましたね。はじめて参加してくれた男の子はどうしてもお写真を撮られるのが嫌でした。子どもは写真を撮られるのが好きだと思っていたのは、大人の感覚でしたね。初めてでもとても丁寧にお花を触ってくれてましたよ。